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入院時の対応(身元保証人と入院保証金)もしもの時のための 予備知識

保証人について

 

入院が決まると、本人または配偶者か、それが難しい場合は子供が入院手続きをすることになります。

入院時に提出するものの中に身元保証人書類、入院保証金があります。

身元保証人の確保に手間取ったり、慌てて銀行に走ったりなど無駄な時間を費やさないよう、事前に予備知識を備えておきましょう。

 

▮入院には身元保証人が必要?

9割以上の病院が身元保証人を求めていると言われています。なぜなのでしょうか?

それは、料金支払いの保証、医療行為の同意、急変時の入退院手続き、遺体や身柄の引き取りなどの保証をしてくれる人が必要だからです。

内容から知人に気軽に頼めるようなものでも、頼まれたからと言って気軽に引き受けられるようなものではないことがわかります。

身元保証人は1人、もしくは2人を求めるなど内容は病院によって異なります。

1人の場合は様々な保証をまとめて保証人となっているケースが多く、2人を求める場合は、身元保証人と連帯保証人とを別々に求められることがあります。

前者は同意、引き取りが主で、後者は支払いの保証となります。また、身元保証人は近隣に住んでいることが条件(何かあったときにすぐに駆け付けられること)で、連帯保証人は遠方の親族や子供でも可能なケースが多くあります。

保証人を2人求める場合は、別世帯が条件となることもあります。迷ったり不明点がある場合は病院に確認をしてみましょう。

通常は親族がなることがほとんどで、配偶者、成人した子供、兄弟姉妹などから、誰の名前を使用するのか、できるのかを事前に決めておくと良いでしょう。

書類に印鑑が必要な場合も多いので、もし高齢になり入退院を繰り返す状況であるのなら、事前に了承を得たうえで認め印を日ごろから備えておく、という手段も考えられます。書類の筆頭に記載された身元保証人は窓口となるキーパーソンになりますので、病院から連絡が入る可能性があります。

 

▮事情により親族が身元保証人になれない、依頼されたが断りたいケースの対処法

事情があって親族が身元保証人になれない。また、長期間疎遠だった独身の親族から身元保証人を頼まれたけど断りたい、というケースもあります。

どちらも入院する患者本人にとっては保証人がいないということになります。では、このように身元保証人がいない場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

1つめの案としては、成年後見制度の利用が考えられます。下記のような順番で、ご相談することをおススメします。

①地域包括支援センター

②社会福祉協議会

③市区町村の福祉保健課

2つめは、おひとりさまの場合でも本人の意思とお金があれば、保証人を請け負う会社もありますので、必要に応じて検討してみましょう。ただし、予め保証される内容や価格について、説明を受けることが大切です。

3つめは、親族ではないけれども付き合いの深い友人に依頼することもできます。この場合は事前に預け金を渡すとお互いに心配が少なくなります。

4つめは、クレジットカード番号を登録すると、保証人を不要にする病院も増えています。近くにこの対応をしている入院設備のある病院があるかを事前に確認しておくことも有効です。

このように対処法はいくつか考えられますので、身元保証人がいない、依頼されたけど断りたい場合は参考にしてください。

疎遠とはいえ、全くの他人ではない親族からの依頼を断るのは躊躇するものです。お断りするにしても意思をきちんと伝えたうえで、これらの情報を伝えてみてください。

そして、平成30年4月に厚生労働省から「身元保証人等がいないことのみを理由に医療機関が入院を拒否することは医師法に抵触する」という内容の通知がでました。

今後、独居の高齢者が増加することによって身元保証のない入院で発生する様々なトラブルも想定されている中、病院経営や医療行為に関してのリスクも大きくなっています。

身元保証人がいない理由で入院を断られることはないのですが、治療を安心して受けるためにも、急な入院にも慌てずに対応できるよう、身元保証人に関しても事前に計画をたてておきましょう。

 

▮入院には保証金が必要?

通常は、入院した日から数日以内に入院保証金(入院時預り金)が必要となります。

金額は5万から、自費入院や個室利用の場合は10万円ほど必要となるケースもあります。

退院時はクレジットカードでの清算が可能でもこの入院保証金は現金のみという病院もありますので、注意してください。支払うと保証金預かり証というものが渡されます。これは大切に保管して退院時に入退院受付に提出することで入院費用と精算され、残金があれば返金されます。

入院保証金は入院によって発生する費用を先に払っているものと言えます。医療費は誰がどこから支払うかが事前に決まっていないと、突然の費用負担に困惑するケースも出てきます。

親族が多い場合は、後々のトラブルにならないよう誰のお金を使ったのかも必要に応じて記録しておくことも忘れないでください。

 

 

この記事を書いた人

渋澤和世(しぶさわ・かずよ)

「在宅介護エキスパート協会」代表。川崎市の介護相談員、生命保険・鉄道・金融機関等大手企業における認知症の在宅介護講座の講師もつとめる。
NEC関連会社でフルタイム勤務をしながら、10年以上に渡り遠距離・在宅介護を担う。親の介護をきっかけに社会福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を取得。2人の子どもに恵まれるも、両親が同時期に脳血管障害、認知症、骨折、肺炎で入院を繰り返す。長年にわたり仕事・子育て・介護の「トリプルワーク」を経験。

新聞やウェブビジネスニュース等メディアでの執筆も多数。アイディア発想講師としての知識を生かし、「完璧な介護」ならぬ「自滅せず親も家族も幸せになる介護」へと発想の視点を変え、現代人のための介護思考法を独自に研究。介護する者、支援する者、専門家としての3つの顔と行政、企業、家庭の3つの軸から介護問題を解決する唯一無二の存在。座右の銘は「なんとかなるさ」。

著書「親が倒れたら、まず読む本」(プレジデント社)は家族の入院・介護に取り掛かる方のバイブルとなっている。

 

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