「妻の兄弟が遺産分割に不服!遺産分割協議書で決着」

人気司法書士の村山澄江先生が実際に対応したトラブルケースをモデルに、解決法のヒントをお届けします。
※実際に登場する人物・所属・家族関係などはすべて架空のものです。

「妻の死後、妻の兄弟が遺産分割に不満…もう一度話し合いたい」

「妻の兄弟が遺産分割に不服!遺産分割協議書で決着」

子どもがいない夫婦の場合、妻の遺産は夫だけでなく妻の兄弟にも… 

これは、70代の妻を亡くした70代の夫Fさんからの相談でした。

「妻が亡くなったので、相続手続きをしたいんです。私たち夫婦には子どもがいないので、法定相続人は夫である私と、妻の兄弟4名。

妻が遺した財産は法定相続割合の通りに手続きを進めようと思ったのですが、妻の兄弟から不満の声が挙がったんです」と依頼者。

法定相続割合とは、各相続人の取り分として法律上定められた割合のことです。

法定相続人の順位である、配偶者、子、父母、兄弟の順に割合が定められています。

法定相続人が配偶者と兄弟のみの場合は、配偶者は財産の4分の3を得ると定められています。つまり残りの4分の1を兄弟で分けることになります。

一旦は、その法定通りの分け前で話し合いがついていたのですが、その遺産分割の話し合いの内容を反映した「遺産分割協議書」を作成した後、調印の段階になり、兄弟たちが「やっぱり分け前が少なすぎるから、もっと欲しい」と言い始めたというのです。

Fさんに聞いたところ、妻の生前から兄弟みんな仲はよく、仲違いが起きたわけではないようでした。

法定の取り分、4分の1をさらに兄弟4人で分けることになるため、計算してみたら思っていたよりも額が少なく感じたのかもしれません。

遺産分割協議書の調印前に再度協議

遺産分割協議書を作成することにより、「遺産分割協議で合意が成立した」という証拠を残すことになる上に、効力は絶対で、蒸し返すことはできません。

そのため、遺産分割協議書には相続争いの蒸し返し防止の効果があります。裏を返せば二度と内容の変更はできないということ。調印時にはしっかり協議参加者全員の意思を確認しておく必要があります。

再度、妻の兄弟との遺産分割協議を行いました。依頼者のFさんは、今後も妻の兄弟とは仲良くやっていきたく、ギクシャクするのは嫌とのことで、Fさんの分け前を減らし、兄弟の分け前を増やすことで協議がまとまりました。

先述の通り、遺産分割協議書は一度調印すると、原則として修正はできません。Fさん本人に、本当にこれでよいのかと何度も確認しましたが、お金に執着がないようで、「いいですよ」と言っていました。

遺産分割協議書を作成するには、相続手続きの国家資格者の専門家として、司法書士、税理士、弁護士、行政書士に依頼する方法があります。

遺産分割において紛争が起きないようにするためにも、きちんと作成しておくことが大事です。そして、調印前には違いの意思をしっかり確認し合うことが重要です。


解説してくれたのは司法書士 村山澄江先生

村山澄江先生(むらやますみえ) プロフィール

民事信託・成年後見の専門家、司法書士

公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート会員

簡裁訴訟代理関係業務認定会員

1979年名古屋生まれ。早稲田大学卒業。

2003年司法書士試験合格。

成年後見の相談者数300件以上。

民事信託と成年後見の専門家として全国でセミナー等行っている。


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