「最近、膝が深く曲がりにくくなった気がする」
そう感じたことはないでしょうか?
膝に違和感が出る過程では、痛みが現れる前に、動きの幅が小さくなる、いわゆる可動域の変化がみられることがあります。
膝関節には、動きの目安となる角度があります。
・脚を伸ばした状態が0度
・一般的に曲げる動作ではおよそ130度
・正座の姿勢では160度近くまで曲がるとされています。
では、日常生活ではどの程度の角度が使われているのでしょうか。
・歩行ではおよそ50〜70度
・階段の昇り降りでは80〜130度
・椅子に座る、立ち上がる動作では90〜110度
・あぐらでは約130度、
・正座では160度
・床から立ち上がる動作では135度前後の動きが関わるとされています。
こうして見てみると、私たちの生活の中には、意外と幅のある膝の動きが含まれていることが分かります。
一方で現代の生活では、
・椅子を使う時間が長い
・床に座る機会が少ない
・深くしゃがむ動作を避けやすい
といった習慣が続きやすく、結果として、膝は50〜90度前後の限られた角度だけを使う状態になりがちです。
その状態が続くと、普段あまり使われていない角度で動かそうとした際に、不安定さや違和感を覚えることがあります。
こうした感覚が、後から痛みとして認識される場合もあります。
膝の状態にはさまざまな要因が関わりますが、使われる動きが偏ることで、本来の動きが出にくくなるケースも考えられます。
ここで一度、今の自分の膝の動きについて、無理のない範囲で確認してみてもよいかもしれません。
椅子に座り、太ももを床と平行にした状態で、ゆっくり膝を曲げ、かかとをお尻に近づけてみてください。
太ももとすねが直角で約90度が一つの目安です。
また、立った状態で支えにつかまりながら、ゆっくりしゃがみ、どこまで無理なく曲げられるかを
確認する方法もあります。
違和感や不安を感じる場合は、そこで動きを止めてください。
- ①動きが浅いと感じる
- ②左右で差があるように感じる
- ③動作中に不安感が強い
こうした感覚がある場合、膝の動きが十分に使われていない可能性も考えられます。
意識を向けるケア方法(とても大切)
膝まわりの筋肉を支えることも大切ですが、
同時に、関節そのものの動きを、意識することも一つの視点になります。
壁や椅子などの支えを使いながら、ゆっくり膝を曲げ、曲げた位置で呼吸を意識しながら数秒保ち、
その後、立ち上がる際に膝が伸びていく感覚を確認します。
勢いをつける必要はありません。
あくまで無理のない範囲で、丁寧に動かすことが大切です。(形状記憶をする意識です)
膝を大切にするということは、
動かさないことではなく、日常の中で使われにくくなった動きを、少しずつ意識していくこととも言えます。
痛みが強く出る前に、膝の「動き」に目を向ける。
それは、これからも自分の足で生活していくための一つの準備になるかもしれません。
参考資料 (厚生労働省)
日本リハビリテーション医学会(関節可動域表示ならびに測定法)
生労働省「e-ヘルスネット」
この記事を書いた人
■下倉 雄介
施術家歴 16年半以上 トレーナー実績 安田大サーカス団長(トライアスロン)、他
2009年4月、ファクトリージャパングループ(FJG)に新卒入社。カラダファクトリー西新井店を経て、2011年8月、カラダストレッチブランド立ち上げ時に店長となり、その後、支部長として数々のストレッチサロンの運営・研修・開店業務を担当。2016年8月に一度FJGを退職。外部クリニックに勤務し開業に携わる。その後、膝専門クリニックでのケアを担当するなどフリーランスで活動。2021年6月、復職。
営業部エリアマネージャー、部長を経て、現在、社長室「カラダストレッチ」担当部長(現任)
カラダストレッチ