目次

うつ病と上手く付き合う術!生活習慣3つのコツ

うつ病の治療では、内服治療やカウンセリングは重要な役割を果たしますが日々の生活習慣もうつ病と付き合う上で大切な要素です。

近年では、生活習慣の改善がうつ症状の軽減に役立つという研究が進んでいるのをご存じでしょうか。

今回は、うつ病になりやすい生活習慣とうつ病からの回復をサポートするための生活習慣についてご紹介します。

この記事の目次

1.うつ病になりやすい6の生活習慣 

生活習慣は日々の行動の積み重ねで形成されるのもです。

気づかないうちに、行動してしまうことも多いのではないでしょうか。

次のような生活習慣を続けているとうつ病を引き起こしやすいと言われています。

①不規則な生活リズム

仕事による残業や勉強、夜更かしなどで生活リズムが乱れると精神面で不調が出てきやすくなります。

生活リズムが乱れることで体内時計にレが生じ、ホルモンの分泌が不安定になることでうつ病を発症する場合もあります。

②睡眠の量と質の低下

生活リズムが乱れることにより、睡眠の量や質にも影響を及ぼすことがあります。

また、シフト制の勤務や勉強で睡眠時間がズレたり、短くなる場合もあります。

適正な睡眠時間を確保できない場合は、疲労がたまりやすくなり心身の不調の原因になりやすいと言われています。

③SNS依存

SNSは人とのつながりや情報を知るためのツールでもあります。

適量であれば有効性は高いですが依存につながると、うつ病を発症する危険性が高まります。

スマートフォンパソコンでSNSや動画をつい見てしまい、気が付けば夜更かししていたということはないでしょうか。

④過労

休めない状態では、疲労もストレスもたまります。

残業や休日出勤を続けていると、必要な休養がとれずに心身に疲労が溜まり正常な判断ができない状態に陥る可能性があります。

過労により倒れたといったニュースも多く聞かれます。

⑤偏った食事

栄養バランスが偏った食事生活は、心身の健康に悪影響を及ぼしうつ病になる可能性が高いとされています。

2022年に行われたウェブアンケート調査では、うつ病で治療している人はそうでない人に比べて間食や夜食の頻度が高く、反対に朝食をとる頻度が少ないというデータがありました。

https://kyodonewsprwire.jp/release/202307317658

                      Meiji Seika ファルマ株式会社より引用

⑥運動不足

運動不足になると体力の低下に加えストレスをため込む原因となります。

また、過度な運動も疲労やストレスをため込みやすいため注意が必要です。

2.うつ病を改善するための5つの生活習慣

生活習慣の質によってうつ病を発症するように、うつ病を改善するための生活習慣もあります。

うつ病の原因はストレス、環境の変化、脳内伝達物質であるセロトニン不足などがあります。

解決策のひとつとして、セロトニンの分泌を増やせるような生活習慣がうつ病と付き合っていくためには必要だと考えます。

ここでは、うつ病を改善するための生活習慣についてご紹介します。

①バランスのとれた食事

バランスのとれた食事は、様々な病気や健康を維持するうえでよく耳にします。

うつ病の場合は、原因のひとつにセロトニンの分泌不足が挙げられます。

セロトニンは必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンから作られます。

主な食材として豆腐などの大豆製品、チーズや牛乳、ヨーグルトや卵、バナナ、胡麻があります。

②適度な運動

自宅で過ごす時間が長くなると、ますます動くことがつらくなってきます。

少しの時間でも身体を動かす習慣をつけていきましょう。

特にうつ病の症状が強いと運動どころではありません。

室内で数分だけ、身体を軽く動かすことから始めるのもいいでしょう。

③日の光を浴びる

日の光は、セロトニンを増やす一番の方法です。

朝起きてすぐに、窓辺に行き日の光を浴びることで自然とセロトニンが活性化します。

しかし、うつ病の症状がひどい場合は、動くこともままなりません。

寝る前に、カーテンを少し開けておくなどの工夫をするといいでしょう。

④質のいい睡眠

質のいい睡眠は、疲れた体と脳を休ませる大切な時間です。

寝る前の30分は間接照明にしたりリラックスしたり眠りに入りやすい環境を作っていきましょう。

仕事の関係や体質で寝つきが悪い方は、かかりつけの医療機関で相談し睡眠剤を処方してもらい睡眠時間を確保することもひとつの手段です。

⑤デジタルデトックス

現代は情報過多の時代でもあります。

たくさんの情報で心身ともに疲れやすい状況です。

1日のどこかで、スマホを見ない時間を意図的につくることも必要なのではないでしょうか。

例えば、次の駅まではスマホを見ないとか、この通路を渡るまでは携帯をカバンに入れておこうなど、少しずつでも大丈夫です。

⑥定期的な休憩

すっと仕事や勉強をしていては、心身が疲れてしまいます。集中して取り組むことも必要ですが定期的な休憩を行うことをおすすめします。

たとえば、仕事や勉強の合間に席を立って外の景色を眺める、伸びをしながら深呼吸する程度でも身体はリフレッシュします。

3.おわりに 

うつ病の原因は、自分自身を取り巻くストレスや環境の変化で発症するほかに生活習慣で引き起こされる場合もあることが近年の研究で明らかにされています。

うつ病を治療している患者さんで、生活習慣の改善に取り組んだ人ほど再発が少ないという報告もあります。

逆に、抗うつ剤といった内服治療でうつ症状が改善したとしても、生活習慣を改善しなければ再発するリスクは高くなると言えます。

生活習慣は、今までの人生の積み重ねです。

すぐに今の生活習慣を変えることは難しいかも知れません。

できる範囲で少しずつでも変えていくだけでも予防の1歩ではないでしょうか。

引用参考文献

その生活習慣がうつ病を作る?生活習慣がメンタルヘルスに与える影響

うつ病を食生活の密接な関係について「知らなかった人」が7割以上

YouTubeうつ病になりやすいルーティン5つ【精神科医が11.5分で解説】

この記事を書いた人

看護師大竹加代子

大竹 加代子

大阪在住。身内の死をきっかけに、よりよい生き方を社会に広めたいと思い看護師となる。

整形外科・外科・脳外科・内科・循環器の急性期病棟を経て、回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病棟へ勤務・現在に至る。

現役看護師として医療に携わる一方、こころの健康が身体の健康に及ぼす影響を実感し、こころと身体の健康を取り扱う看護師Wellnessナースとしてメンタルケア・認知科学の学びをすすめながら、適応障害の人のための電話相談やセミナー開催に向け取り組んでいる。

《経歴》
看護師歴25年
プロコミュニケーター
NLPマスタープラクティショナー
一般社団法人 日本ナースオーブ所属 Wellnessナース
保険外訪問看護 看取り対話師

《執筆》
株式会社 ELAN 様 
看護師が解説!高齢者の骨折予防
看護師監修 介護側の食事指導
note 女性の適応障害に適応するブログ

《講座》
Wellnessチャートで賢くやせる/ウェルネス講座

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