小学校低学年とは一年生から三年生までを指します。7歳から9歳までの三年間です。
小学校入学時にはまだ、6歳の子がほとんどでしょう。保育園幼稚園を卒園したばかりの子供は、園児と同じようなものですね。ですが、小学生と園児の違いは遊びが無くなり、勉強が始まることでしょうか。
入院して病院で過ごすということに対し、不安や焦りを親が感じていても子供たちは「ラッキー、学校行かなくていい~」なんて呑気に考えているかもしれません。ですが、病状や体調によっては、簡単に考えていられない場合のほうが多いでしょう。
まだまだ幼い、小学校低学年の子供が入院した場合に準備する持ち物について、お伝えします。
この記事の目次
【1】小学校低学年の子供の特徴
高学年、低学年と2つに分けた場合に、一年生から三年生までの児童生徒を指します。日本の小学校は年齢主義で運営されているため、低学年は6歳から9歳までとなります。この時期は、心身が急速に発達し多くのものを吸収する時期です。基本的な生活習慣や学習態度、社会性の基礎が形成されるため、親の関り方は成長にも影響を及ぼす時期です。
低学年の学習内容は、国語では文字の読み書きや言葉の習得が中心となり、算数では数の大小や日常生活での計算が中心となります。
一年生は、小学生といっても園児とあまり変わらないでしょう。中には大人びた子もいるかもしれませんが、二年生、三年生に比べると学校に慣れていないこともあり、個々で多少の違いこそあれ、まだまだ落ち着きのない時期であると言えます。二年生、三年生になると社会性が身に付き、学校がどのような場所で何をする所なのかも理解していきます。季節の行事やそれぞれのやるべきことなども増えていき、学校生活を難なくこなせるようになっていきます。
【2】入院時に必要な物品
入院となると、長期なのか、短期なのか。病状にもよりますし、緊急か予定入院かによって、準備する時間がある場合も、ない場合もあります。入院の期間の長さによって準備するものを考えねばなりませんが、緊急入院の場合には、準備物品のことを考える余裕がないと思います。
不測の事態の入院となった場合は、いったん入院してから、家族や周囲の人に助けてもらいましょう。入院してから、看護師から入院についての説明をされますので、その内容を聞いてから準備しても大丈夫です。その場合を含めて、必要なものを書き出します。
入院日数によりますが最低三組。前開きのものを推奨しています(治療や診察時に前開きのほうがよい)
日数に関係なく三組くらいは必要。入浴できない場合に肌着だけでも着替えることができますし、点滴や食事などで汚れる可能性があります。
個々で違いますが体調が悪い場合や環境が変わることでお漏らしをしたり、トイレまで移動できなかったりと紙おむつを使用することもあります。普段から全く使用していない子でも下痢などの体調の変化に追いつけない場合も考えられるので準備していても良いと思います。おしりふきは、お手拭きにも使えますので在ると便利です。
病院内で転倒しないために踵のある脱ぎ履きしやすい靴を推奨しています。
歯磨き、洗顔、入浴用の物品(石鹸やボディソープ、シャンプー等)
入浴時のタオルはフェイスタオルの大きさのものが良いです。かさばらず、洗濯もしやすいです。バスタオルは1~2枚程度にし、掛物にしたり敷物にしたりと体を拭く以外の用途にも役立ちます。
ビニール袋は吐物を入れたり、洗濯物を入れたり衣類の仕分け等にも役立ちます。
洗い場や食器用洗剤がない場合がありますので、洗い替えがない場合は洗剤もスポンジも必要になります。コップはなるべく蓋つきのものが良いです。
保温、保冷が効き、割れやすい物は避けたほうが良いです。
入院中は上手く時間をつぶせるために音の静かなもの(同室者に配慮)で、安静を保つことのできるおもちゃが良いです。ゲームやスマホ等の使用も可能ですが、病状によっては向かない場合もあります。また、病院によってWi-Fiが無いこともあり、病室内での機器の使用ができない場合もありますので、入院時に確認しておくことをお勧めします。塗り絵や折り紙等もおすすめです。
体調によりますが授業の遅れや宿題等が気になる場合は、持参してよいです。子供がやりたいと希望があれば、状態をみながら勉強するのも良いでしょう。
【3】病院に持ち込まない方が良いもの
病院内には、事故防止のために持ち込んではいけないものがあります。
日常生活にあるものでも使い方によっては危険なものになると判断されてしまう物があり、そういうものを排除することで患者を危険から守ります。大げさに感じるかもしれませんが、実際に私が勤務していた時にも小さなはさみで自殺を図ろうとした人もいます。病状によっては悲観的に考えてしまう人もいます。医療従事者は患者が行ったことでも命を守るために対応しなければならず、また責められることもありますので、持ち物にも注意を払います。
ただし、患者(小児の場合は付き添いの保護者も含む)の年齢性別症状病棟等により多少異なる場合があります。小児の場合は、年齢によっては親の付き添いが必要な場合があり、その場合は保護者の監督のもと、許可が出る場合もありますので、相談してみると良いでしょう。
- 音の出るおもちゃ、体を動かしてしまいそうになるおもちゃ
治療のために安静にしなければならない子供に、じっとしていられない物を与えないようにしましょう。入院中は他の治療中の人のことも考えなければいけません。
怪我をさせる可能性のあるものです。大人の監視下で使う分には問題ありませんが、病院内では他者への影響も考える必要があります。
刃物類と同様の理由です。
火遊び等の危険性があります。
治療のためにお薬を主治医が処方します。それ以外のものを服用すると、薬の効き目が悪くなったり、逆に効き目が強く現れたりして治療の効果が得られない場合があります。どうしても飲みたい、飲ませたい場合は主治医に飲んでも良いかを相談してください。
- 食べ物(病院から提供されたもの以外の飲み物等も含む)
治療のために入院しているので間食は控えましょう。子供の場合は病状により、許可の出る場合もありますので、主治医へ相談してみてください。
盗難、紛失の可能性があります。
病室が個室の場合は、比較的安全に感じるかもしれません。コロナ禍を経て病院内への出入りにも多少の制限はつきましたが、もともと病院というのは多くの人が出入りし、セキュリティが甘いのです。
「お見舞いです」「面会です」「付き添いです」などと言って身元の分からない人間が出入り出来てしまいます。そのため、実際に紛失や窃盗が起きることは珍しくありません。
よって、個室でも大部屋でも持ち物には必ず記名して、貴重品は貴重品入れに入れてください。部屋を離れる時もなるべく持ち歩くようにしましょう。とはいえ、生活する上でお金も必要ですので持ち込むのは千円札数枚と小銭等にしましょう。ちなみに、ナースステーション等では貴重品は預かりませんので、大金は持ち込まないのがベストです。
この記事を書いた人
看護師:栗巣正子
<経歴>
看護師歴 23年
大阪府堺市で、50床~2000床の病院勤務(内科、外科、手術室、整形外科、療養病棟)。
離婚後、鹿児島県鹿屋市にて、老人保健施設、透析専門クリニックに勤務
大手生命保険会社に、営業主任として3年勤めた後、地域密着型の内科総合病院に17年(介護保険病棟、療養病棟、急性期病棟、心臓内科、腎臓内科、肝臓内科、消化器内科、呼吸器内科、腹膜透析、血液透析、外来、救急外来、訪問看護)勤める。
現在は、派遣ナース、非常勤での健診スタッフ、訪問看護指示書作成等の委託業務、ナース家政婦登録
<資格>
正看護師/普通自動車免許/大型自動車免許/けん引免許/たん吸引指導者/ペットセーバー/労災ホームヘルパー(A)