私たちの体には、約206個の骨があり、それらをつなぐ関節は約260か所あるとされています。
骨は体を支える土台であり、関節は骨同士の位置関係を保ちながら、動きをつくる“つなぎ目”の役割を担っています。
筋力トレーニングやストレッチは体づくりの一要素ですが、関節の位置関係が崩れていると、動作の中で力が入りすぎたり、動かしにくさを感じたりする場合があります。
そのため、体の使いやすさを考える際には、「どれだけ動くか」だけでなく、「関節がどの位置関係で動いているか」に目を向けることも一つの視点になります。
関節の位置関係が無理の少ない状態に近づくことで、日常動作が行いやすく感じられる人もいます。
まずは、関節を無理に動かそうとするのではなく、動きの中でどのような位置関係になっているかを意識することが大切です。
この記事の目次
背骨にある「関節位置」を整えるらくらく1分ケア
~姿勢、肩、腰、首ケア~
③背骨にそってタオルの上にあおむけになり全身の力を抜いてリラックス
関節の位置関係を意識したケアで大切なのは、筋肉を使って無理に力を入れないことです。
関節を動かそうとするのではなく、
力を抜いた状態でリラックスし、動きの中で関節がどのような位置関係になるかを感じ取ることを意識します。
体のどこかに余計な力が入っていないかに目を向け、楽に過ごせている状態を保つことがポイントです。
関節が整うことで目指せるカラダ
関節は、無理に動かす必要はありません
「もっと伸ばさなければ」
「多少の痛みは我慢したほうがいい」
そう感じている方もいるかもしれません。
しかし、関節の位置関係を意識するケアでは、
無理に動かすことや、強く伸ばすことは必要ありません。
すべての関節を同じように動かすのではなく、
それぞれの関節の構造や役割に合った動かし方を意識することが大切です。
関節ごとの動き方に目を向ける
力を加えて操作するのではなく、
無理のない動きの中で、
関節がどのような位置関係になっているかに目を向けていきます。
関節には、球関節・蝶番関節・鞍関節・車軸関節・平面関節など、いくつかの種類があり、動く方向や役割はそれぞれ異なります。関節は一つひとつ、異なる特徴を持った存在です。
「体が軽く感じる」感覚について
関節の位置関係が無理の少ない状態で連動すると、
体全体の動きがつながりやすく感じられる場合があります。
その結果として、「体が軽く感じる」「動きがスムーズに感じる」「余計な力を使っていない気がする」といった感覚を持つ人もいます。
これは筋力が急に高まったということではなく、関節同士の動きが協調しやすくなった状態と考えられます。
体の使い方を見直す視点として
体をより楽に使いたいと感じたとき、
筋肉や姿勢だけでなく、
「関節の位置関係」に目を向けることも一つの視点です。
参考文献
健康日本21アクション支援システム(厚生労働省)
この記事を書いた人
■中尾 実 (整体師歴21年)
2004年3月株式会社ファクトリージャパングループに中途入社。
カラダファクトリーで整体師、店長、エリア営業部長などを経て技術研修部部長となる。
2018年より、人材支援本部副本部長。2024年1月教育部本部長。
自身も施術家として現場に立ちながら、一貫してファクトリージャパン施術家の育成を担当。
施術ランクは最高位「マスター」をもち教育者も育成している。
2025年1月、IHTA(一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会)事務局長着任(現任)。
整体・ヨガ・ベビーマッサージ関連の資格を取得
IHTA国際ホリスティックセラピー協会