年齢を重ねるごとに、「最近疲れやすくなった・・・」「家の中や外出先でつまずくことが増えてきた」「背中が丸くなって、姿勢が悪くなった気がする」など筋力の低下によって引き起こされる様々な症状に悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか?
「何か運動しなければ」とは思っていても、「どのような運動をすれば良いの?」「時間はどれくらいすれば効果があるの?」など疑問を抱えている方もいるかと思います。
運動には筋力アップの効果のほかに「ストレスの発散」「心肺機能の向上」「免疫機能の向上」など多くの効果が期待できます。
今回は自宅で簡単にできるおすすめの介護予防のための運動をご紹介します。是非、試してみてください。
この記事の目次
身体を柔らかくして可動域を広げるためのストレッチ
介護予防と聞くと筋肉をつけるための筋力トレーニングをすぐに思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、筋力トレーニングの前にまずはストレッチを行うことが大切です。ストレッチは、効果的に筋力トレーニングを行うための準備運動としてはもちろん、怪我の予防や体の柔軟性を改善する効果も期待できます。
簡単にできるストレッチを3つご紹介します。無理せず痛みのない範囲で気持ちよく筋肉を伸ばしましょう!
1.肩甲骨のストレッチ
肩甲骨には肩につながる多くの筋肉がついています。
肩甲骨の動きをよくすることで、肩の動きがよくなり、肩こりや猫背が改善する効果が期待できます。
②手を肩から離さないように肘をゆっくり大きく回しましょう。
2.腿(もも)裏のストレッチ
ハムストリングスといわれるお尻から膝まである長い筋肉のストレッチを行います。
この筋肉が固くなると、腰痛の原因や、歩くときにのバランスが悪くなりふらつきや転倒の原因となるので注意が必要です。
床やいすに座って行えるので、自分に合ったストレッチ法で行ってみましょう。
片足ずつ伸ばし、身体を前に倒して、腿裏が伸びた状態を20秒キープしましょう。
ふくらはぎのストレッチ
下腿三頭筋といわれるふくらはぎの筋肉を伸ばしていきます。
第2の心臓といわれるふくらはぎの筋肉を柔らかくすることで、下半身のむくみの改善や全身の血流改善の効果もあります。
バランスが崩れやすいので壁やテーブルなどにつかまって行ってください。
- 壁に手をついた状態で、前後に足を開きます。
- 後ろの足のかかとを床に向けて伸ばしましょう。
- 気持ちよくふくらはぎが伸びている状態で20秒キープします。
- 膝が曲がったり、背中が丸くならないように注意しましょう。
- 壁に手をついた状態で、前後に足を開きます。
転倒予防や筋力低下に効果バツグン!3つの筋力トレーニングを紹介
外出の機会が減ってきたり、自宅で動く機会が少なくなることで筋力が低下し、つまずきやすくなったり、疲れやすくなるといった症状が出やすくなります。
筋力トレーニングを継続して行うことで、転倒の予防や免疫機能の向上など様々な効果が期待できます。
今回は、特におすすめの自宅でできる筋力トレーニングを3つご紹介します!
無理せず楽しく行ってみてください。
スクワット運動
スクワットは下半身の筋力強化にとても効果のある運動です。
方法は簡単ですが、下半身全体の筋力強化ができます。是非試してみてください。
スクワット運動はわざわざジムなどに通わなくても、テレビを見ながらでも、ご飯の支度の合間などでも何かのついでにできる便利な運動です。
しかも、体重が負荷となるので下半身全体への筋力トレーニング効果が期待できて、自宅での運動にぴったりです。
ただし、膝に痛みを感じる方は無理にスクワットを行わないよう気を付けましょう。
- 両手を胸の前で組んで、肩幅に脚を開いて準備します。
- ゆっくりと息を吐きながら膝を曲げてお尻を下していきます。
- 膝を曲げた後もゆっくりと立ち上がりましょう。
- 背中が丸くならないように注意しましょう
- バランスが取れない場合は壁に手をついて行いましょう
腿(もも)上げ運動
その名の通り、その場で立ったまま腿を持ち上げて足踏みを行う運動です。
下半身の筋力強化はもちろん、片足になるのでバランス能力の向上効果もあります。
運動中はバランスを崩しやすいので壁やテーブルなどにつかまって、安全な状態で行ってください。
- 両手を壁などについて、安定した状態で行ってください。
- 片足ずつ交互にゆっくりと腰の高さまで膝をあげましょう。
- 上げ下ろしの際に身体が前後左右に傾きやすいので、まっすぐの状態をキープできるように良い姿勢を意識しましょう。
- 腰の高さまで上げるのが難しい場合は、無理のない範囲で動かしてください。
かかとの上げ下ろし運動
ふくらはぎの筋肉を鍛える運動です。
ふくらはぎのストレッチと同じように第2の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉を鍛えて、冷え性やむくみの改善、血流改善につなげましょう。
身体がまっすぐな状態をキープしたまま、勢いをつけず、ゆっくりとかかとの上げ下ろし運動を行ってください。
- 両手を壁やイスなどについて身体を安定させて状態で行ってください。
- 両足を肩幅に開きます。
- 勢いをつけずにゆっくりとかかとを持ち上げます。
- かかとを下ろす際も一定のスピードでゆっくりと地面に下ろしましょう。
- 運動時に、肩や手に力が入りすぎないようにしましょう。
超簡単にできて気持ち良い!タオルを使った運動をご紹介
タオルを使った運動は手軽に取り組めて、座ったまま簡単に行うことができます。
タオルを使用することでストレッチ効果を高めることができ、どこの筋肉を伸ばしているのかがとても分かりやすいです。
今回は、特に固くなりやすい肩や体幹回りの筋肉の柔軟性を高める運動をご紹介します。
普段から肩こりに悩んでいたり、猫背姿勢が気になる方に特におすすめです。
肩のストレッチ運動
両手でタオルをもち、後方へ持ち上げる運動です。
普段なかなか後ろの方へ手を動かす機会がないので、固くなった肩回りや肩甲骨の動きを改善する効果があります。
猫背姿勢が気になる方にもおすすめの運動です。
- 椅子に座って行いましょう。
- 身体の後ろ側で両手でタオルを持ちます。
- 手を戻す際は息を吸いながら、ゆっくりとスタートの位置まで戻しましょう。
- 手を持ち上げた際に、身体が前方へ傾きやすいので、まっすぐな姿勢をキープすることを心掛けましょう。
ねじり運動
身体をねじることで、体幹の強化や柔軟性アップの効果が期待できます。
椅子に座ったまま身体をねじるだけでも効果があるので、タオルがなくても行うことができます。
良い姿勢をキープしたままゆっくり体をねじりましょう。
- 椅子に座って行いましょう。
- 両手でタオルを持ち、胸の前で持ち上げます。
- ゆっくりと息を吐きながら体をねじりましょう。
- 反対側にも息を吐きながらゆっくりと身体をねじりましょう。
- お腹や背中の筋肉が伸びている感じがすればGOODです。
- ねじる際に、手が下に落ちないように注意しましょう。
体側のストレッチ運動
肩と身体の横の筋肉を伸ばすストレッチです。息を吐きながら体を横に倒すことで、横の筋肉が気持ちよく伸びるのを感じることができます。
体を大きく動かすことで気持ちをリフレッシュする効果もあります。
- 椅子に座って行いましょう。
- 両手でタオルを持ち、バンザイで頭の上に持ち上げます。
- ゆっくりと息を吐きながら、身体を横に倒していきます。
- 戻す際はゆっくりと息を吸います。
- 反対側にも同様にゆっくりと身体を倒しましょう。
まとめ
今回のコラムでは、自宅で簡単に取り組める介護予防に繋がる運動を紹介しました。
何もしなければどんどん筋力は衰えていくので、無理のない範囲でできる運動を継続して行ってみてください。
この記事の監修
アークメディカルジャパン株式会社
「健康寿命100歳の実現とQOLの向上に情熱的に貢献する。」をミッションとしています。
主な事業としては「鍼灸整骨院の運営」「ヨガ&ピラティススタジオの運営」「身体の専門家向けプラットフォームXPERTの開発運用」「ヘルスケアコンサルティング」などを行っており、これらの事業を通して一人でも多くの方が笑顔で幸せ溢れる社会の実現を目指しています。