「子どもが入院する」となると、親もその周囲の人間も慌てます。入院の理由は色々あると思いますが、入院するとなると、子どもに合わせて何が必要で、何が不要なのか。
その判断は、実際に入院してみてから気づいたりします。「あ~。あれあったら、良かったな~」なんて。入院は無いに越したことはないですが もしものために、今回は「乳児の入院時に必要なもの」についてお知らせします。
この記事の目次
1. 乳児期とは
産まれて4週間からミルクで栄養を摂る時期の子供を指します。
特徴
- 母乳やミルクから栄養を摂る
- 首が座って寝返りをするようになり、伝い歩きをし始める
- 離乳食を食べ始める
- 笑う、泣くなどの表情の変化や体の動き、「あー、うー」「ばぶばぶ」といった赤ちゃん特有の喃語を発することで自分の欲求を表現する力を持つようになる
そのような時期の子供が入院するとなると、親は慌てます。
親でなくても祖父母や周囲の近しい人達も慌てると思います。
入院となると子供の体調も悪いうえに環境の変化も伴うため、親も子も不安がいっぱいになりますね。
2. とりあえず必要なもの
入院には、『予定した入院』の場合と、『病院を受診してそのまま入院となる緊急入院』と二つのパターンがあります。どちらのパターンでも、ひとまず必要なものは、普段持ち歩いているマザーズバッグに入っているもので良いのです。(私自身の子育て時期は30年前になりますが、出かけている時間が長い時は、着替えや、おむつの枚数、ミルクや哺乳瓶も増やしていましたが数の増減はあっても、中身はほぼ同じでした)お出かけしている時間によって中身は多少変わると思いますが最低限おむつ、おしりふき、ティッシュがあればなんとかなります。それ以外の物は今すぐに準備できなくても、病院から貸し出しや、院内の売店等で購入も可能です。
3. 後から準備できるもの
いったん、入院となって病室に案内され、入院説明を聞き終わったら足りないものを取りに帰ることができます。
場合によっては(取りに帰る余裕がある程度の病状の場合)、先に帰って準備してくることが可能な場合もありますので、入院が必要と診断されたときに「いったん帰って準備してきてもいいですか?」と聞いてみるといいと思います。が、緊急入院となった場合には、いったん病室に落ち着いてから取りに帰ることになります。
私の娘が緊急入院した時には、すでに私は離婚後でシングルでしたので、娘がウイルス性イレウスと診断され、予断を許さない状況で、いったん帰って準備することができませんでした。腹痛に泣く娘に付き添っていなければいけなかったからです。
「こんな時、相方(夫)がいれば、娘に付き添ってもらっている間に、入院に必要なものを取りに帰ることができるのに」と、一瞬、考えましたが、離婚後に両親の近くに引っ越していたのでサポート体制は万全でした。
緊急入院になったことを家族に伝え、母に付き添ってもらっている間に、自宅へ戻り入院準備をしてくることが出来ました。もし、私のようにシングルで子どもを養育している人たちがいたら・・・
親や友人などを頼れるようにサポート体制を整えておけると安心です。
私は団地に引っ越して親子二人で暮らすようになってからは、合鍵を作って両親、弟、友人(同じバツイチ仲間の同僚)らに配っていました。いつでも、サポートを頼めるようにと⇐ここまでする必要はないかもしれませんが、いざ緊急事態となった場合は誰かに助けてほしいと連絡できる環境を整えておくと、シングルでも安心です。
後から準備できるもののリスト
- 入院の案内」に書いてあるもの
- おむつは、個々でサイズが違うので多めに準備しておいた方が良いです。治療や食事の摂取量によっては下痢になるなど、おむつがたくさん必要になることも考えられます。お尻ふき、箱ティッシュ、タオル、バスタオル(月齢によってはかけ布団代わりにできますので、おくるみでもよい)
- 前開きのパジャマ、なければ甚平さんでもよいです。下着も診察や治療がしやすいので前開きがおすすめです。
- シャンプー、ボディソープ、歯磨きセット
- ビニール袋(汚れた衣類をまとめたり、おむつを入れたり、食べ物を小分けするのに使ったりと用途は様々です。空気を入れて口元を縛って、風船のように遊ぶこともできます)
- お箸やスプーン(洗う場所がなかったり、子どもから離れられなかったりすると使い捨てが良い場合もあります)
- 飲み物用のコップ(蓋つきのものが良い)、保冷保温のきく水筒もあると便利です。さらに、洗える場所や洗剤等があるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
- 室内履きのスリッパ(歩ける時期の子どもには必要な場合があります)
- お気に入りのおもちゃや絵本、DVD、安静にしていられるようにタブレット等があっても便利です。
4. あったら便利なもの
病室のイメージを皆さんはどう捉えているか分かりませんが、親子で過ごすスペースとしては、かなり狭いです。シングルベッド一台に、横に小さな机を一つ置いておけるくらいの広さなので、持参するものは、最小限のものを持っていくのがベストです。
たくさん、持って行っても直すところもなければ、置いておくスペースも限られているのです。
私が入院した時に便利だったものはS字フックです。荷物をベッド柵やベッドの頭元や足元に引っ掛けておくことで、ベッドから降りなくても物を取れたり、片づけられたりとかなり活躍しました。乳児の入院の場合にも同様に役立つと思います。
あとは、充電器やバッテリー、スマホ等を使用するのに延長コードも役に立ちました。
それほど長くなくて良いので、コンセントが3個くらい刺せる延長コードがあると便利です。
5. 持ち物リスト
準備するもの | 離乳食期の場合 | 後から準備でOK | お母さんの準備 | あると便利 |
健康保険証 | 使い慣れているスプーン | 紙オムツたくさん | スリッパ | S字フック |
母子手帳 | 使い慣れているフォーク | 箱ティッシュ | お箸 | 延長コード |
お薬手帳 | 食事用エプロン | タオル | 洗剤・スポンジ | |
印鑑 | すぐに食べられる離乳食 | バスタオル | 上着 | |
筆記用具 | 簡単に食べられるおやつ | シャンプー | ひざ掛け | |
お財布 | 使い慣れているマグ | ボディソープ | スマホの充電器 | |
ミルク | 飲み慣れている水分 | 歯磨きセット | ゆるい服(夜間付添用) | |
哺乳瓶 | ウェットティッシュ | マグ(蓋つき) | お化粧品 | |
白湯 | タオル | 保温性のある水筒 | 普段飲んでいるお薬 | |
紙オムツ | ストロー | 下着(多めに) | 洗面用具 | |
着替え | ジップロック | 着替えやすい服(仁平等) | タオル | |
おしりふき | | 靴下 | | |
ティッシュ | | 歩ける子は院内用の靴 | | |
ビニール袋 | | よく使っている軟膏 | | |
ウェットティッシュ | | 好きなおもちゃ | | |
タオル | | 絵本 | | |
6. まとめ
乳児は、その一人一人で成長も発達も違います。そのため、おむつのサイズや、食事の形態も違います。離乳食の進め方もそれぞれですね。入院すると、一人一人に合わせての対応が困難な場合もありますので、我が子に合わせられるように、準備できるものは準備しておくことが大事です。これは、災害時にも言えることですね。いざ、という時の対応を常日頃から考えておくと、慌てなくて済むと思います。とはいえ、目の離せない時期の子どもを育てている真最中に、もしかしたら?のことを考えている余裕なんてないと思うので、その時には検索してくださいね。
今の時代はいい時代です。わからないことはネット検索で教えてもらえますから、有効に活用してくださいね。
この記事を書いた人
看護師:栗巣正子
<経歴>
看護師歴 23年
大阪府堺市で、50床~2000床の病院勤務(内科、外科、手術室、整形外科、療養病棟)。
離婚後、鹿児島県鹿屋市にて、老人保健施設、透析専門クリニックに勤務
大手生命保険会社に、営業主任として3年勤めた後、地域密着型の内科総合病院に17年(介護保険病棟、療養病棟、急性期病棟、心臓内科、腎臓内科、肝臓内科、消化器内科、呼吸器内科、腹膜透析、血液透析、外来、救急外来、訪問看護)勤める。
現在は、派遣ナース、非常勤での健診スタッフ、訪問看護指示書作成等の委託業務、ナース家政婦登録
<資格>
正看護師/普通自動車免許/大型自動車免許/けん引免許/たん吸引指導者/ペットセーバー/労災ホームヘルパー(A)