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看護師が解説!介護施設の選び方②1日過ごせるデイサービス

椅子に座ったままの体操

「デイサービス」と聞くと、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?

  • 高齢者が送迎車に乗り合って通うところ・・・
  • みんなで体操をしている・・・
  • お昼ごはんがでる、入浴ができるところ.・・・

このようなイメージを持っている方も多いかもしれません。

介護が必要になった時は、はじめに介護保険を申請することをお伝えしました。
要介護認定の申請し認定結果が通知されると、介護保険サービスを利用することができます。

本記事では、介護保険で利用できるサービスのうち、デイサービスについてお伝えします。

この記事の目次

1.介護保険で利用できるサービスとは

介護保険で利用できるサービスは、以下の2つの分類に分けられます。

①在宅サービス
(在宅で生活している方が利用)
訪問介護:自宅にヘルパーが来て、掃除や調理をする
デイサービス:送迎付きで通う
上記等です
②施設サービス
(施設に入所して利用)        
介護がたくさん必要な方、医療的なケアが必要な方が多く利用    
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・介護医療院

2.デイサービスについて

(1)デイサービスの目的

利用者 ・可能な限り自宅で自立した生活を営むことが出来るように、本人の持つ心身の能力を維持、または向上を図る
・入浴、排せつ、食事などのお世話、健康づくりのために体操などを行う
・他の人との交流を図り、孤立感を解消する
家族・家族の身体的及び精神的苦痛の軽減を図る
 (大切な家族であるとはいえ、介護を続けていくことは心身ともに大変な負担となるため)

(2)デイサービス利用者の特性

一人で生活することが大変だが、だれかの介助があれば外出ができる方が多く利用しています。

高齢になると、体の機能が低下し、動くことが億劫になりがちです。
それをきっかけに外出の機会が減り、閉じこもりがちの生活となることが少なくありません。
そのため、ますます心身の機能が低下する可能性が高くなります。

また、同居の家族はいてもみんな仕事をしていて、日中は一人きりで過ごさなければならない方も多くいます。同居家族の抱える問題がデイサービス利用の理由になることもあります。

介護する家族自身に持病がある、仕事のため介護の時間がとれない、子育ての最中のため、などが理由です。
介護をする家族が身体的、精神的な負担を抱えている場合、その軽減が必要なときには、デイサービス利用をすすめることもあります。

私が今までに出会った方は「うちにいてもゴロゴロとテレビを見ているだけだから、みんなで体操をしたい」「お風呂に入れるって聞いたから、行ってみたい」といった、本人からデイサービスに通いたい!と希望する方もいました。

「母があまり外出していないから、外出の機会を作ってあげたい」「毎週火曜木曜は仕事に行くから、その日は父にデイサービスに行ってもらいたい」等、ご家族から希望を聞くこともありました。

デイサービスは1回の利用時間が長いため、(半日~1日)利用者のほとんどの方ははじめに見学を行い、ご自分が気に入った施設を決める方が多いです。

送迎

3.デイサービス1日の流れ

デイサービスではどんな1日を過ごすのでしょうか?

デイサービスにもいろいろなサービスがあるのですが、ここでは最も多い、朝8時半ころから16時ころまで1日過ごすことが出来る「1日型のデイサービス」についてお話していきます。

1.デイサービスに出発

自宅まで車で迎えに来てくれます。(車いすのまま乗れるリフト付きの車もあります。)
何軒か寄って、数人乗り合わせてデイサービスに向かいます。

2.体調確認

到着後、看護師が体温や血圧を測り、連絡ノートに記載します。
その日の体調なども確認していきます。月に1回、体重測定を行うこともあります。

多くのデイサービスでは利用者家族と連絡帳を活用してコミュニケーションをとっています。

3.いろいろな活動

デイサービスによって、工夫がいっぱいの楽しいレクリエーションなどが準備されています。

みんなでおしゃべりしながら作品をつくったり、体操をしたり、カラオケや麻雀や囲碁、将棋ができるところもあります。
活動の合間に順番に入浴に呼ばれます。
入浴が終わったらまたレクリエーションに戻ります。

デイサービスでは入浴をすることで体を清潔に保ち、さっぱりとした良い気分になってもらえるようにしています。
入浴の際には傷やアザなどがないか、爪は伸びていないか、ということもチェックしています。

4.昼食、おやつ

12時ころから昼食です。
昼食もデイサービスごとに工夫がされていて、クリスマスやお正月などにはイベント食が出されたりします。
また、利用者にあわせてやわらかめ、塩分少な目、などの食事なども選択できます。

15時ころにはおやつの提供もあります。
昼食、おやつを通してしっかりと栄養、水分が摂れるように工夫しています。

5.帰宅

迎えの時と同じように、車に数人で乗り合わせて自宅まで帰宅します。
連絡ノートには、デイサービスでどのように過ごしたかも記載されており、ご家族の安心にもつながります。

4.まとめ

本記事では、介護保険においてデイサービスがどんな目的をもった施設なのか、というところから、利用者がどのように過ごしているか、ということをまとめました。

みなさんがこの記事でデイサービスについて少しでも知ることができれば幸いです。

次回は「小規模多機能施設」について、詳しくお伝えしていきます。

九訂 介護支援専門員基本テキスト
上巻 介護保険制度・ケアマネジメント・介護保険サービス
令和3年6月 発行



この記事を書いた人

菅原真樹 看護師歴20年超。病棟、外来、施設等で看護師として勤務。2009年~2021年訪問看護に携わり、訪問看ステーション管理者やステーション立ち上げにも関わる。2022年からは地域の相談業務を経て、現在は介護認定調査員として働く。空き時間にはフリーで自費訪問を行っている。 看護師経験20年超。(消化器・整形・口腔外科・一般内科病棟/デイサービス・小規模多機能・グループホーム等/訪問看護・管理者) 自費訪問 ひかりハートケア登録ナース

菅原真樹

<プロフィール>
看護師歴20年超。
病棟、外来、施設等で看護師として勤務。
2009年~2021年訪問看護に携わり、訪問看ステーション管理者やステーション立ち上げにも関わる。
2022年からは地域の相談業務を経て、現在は介護認定調査員として働く。
空き時間にはフリーで自費訪問を行っている。

<経歴>
看護師経験20年超。
(消化器・整形・口腔外科・一般内科病棟/デイサービス・小規模多機能・グループホーム等/訪問看護・管理者)
自費訪問 ひかりハートケア登録ナース

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