「足がパンパンに張る」「夕方になると靴がきつい」
そんなむくみの悩みは、多くの方に共通しています。
特に活動量が少ない方や寝たきりの方では、むくみが生じやすい傾向があります
では、むくみはなぜ起こるのでしょうか。
むくみの正体は「細胞間液」
むくみとは、体内の水分バランスが崩れ、「細胞間液」と呼ばれる水分が過剰に溜まることで起こると考えられています。
この細胞間液は、以下のような役割を担っています。
・動脈から運ばれてくる酸素や栄養を細胞に届ける
・老廃物を回収し、静脈やリンパ管へ戻す
循環が滞ると回収がうまくいかず、水分がその場に溜まりやすくなると言われています。
下腿(ふくらはぎ)の筋肉と骨格の関係
ふくらはぎやすねの筋肉は、その多くが足の骨に付着しています。
そのため、足の骨格や関節の動きに何らかの変化があると、筋肉の働きにも影響が出やすいとされています。
筋肉のポンプ作用が十分に発揮されないと、血液やリンパの流れが滞り、むくみが生じやすくなると考えられています。
注目したい「リスフラン関節」
足には多くの関節がありますが、整体の現場で特に注目するのが「リスフラン関節」です。
これは足の甲にある関節で、中足骨と足根骨をつなぐ部分に位置しています。
この関節には、以下のような役割があると考えられています。
① 足のアーチを支える
リスフラン関節は、足の横アーチの中心となる部分です。足が潰れないように支え、衝撃を分散するはたらきをしています。
② 体重を前方へ伝える
立つ・歩く・走るといった動作の中で、体重をスムーズに前へ運ぶ「橋渡し」の役割を担っています。
③ 足のねじれを調整する
接地から蹴り出しまでの間、足の回内・回外(内側・外側への傾き)をコントロールし、バランスを保つはたらきがあります。
■湯舟につかりながら、ベッドで横にながらでもできる。むくみケア⑤種
無理のない範囲で、できそうなものから取り入れてみてください。
また、ご自身で行うだけでなく、パートナーにサポートしてもらうことも可能です。
① 足首ポンプ運動 仰向けまたは座った状態で行います。
・ 足首をゆっくり反らす(つま先を顔側へ) ・ ゆっくり伸ばす(つま先を遠くへ) ・ 大きく動かすことを意識(10〜20回) ⇒ ふくらはぎの筋肉へのはたらきかけが期待できます
② 足指グーパー運動
・ 足の指をしっかり握る(グー) ・ 思い切り広げる(パー) ・ ゆっくり繰り返す(10回程度) ⇒ 足の細かな筋肉とリスフラン関節まわりへのはたらきかけが期待できます
③-1 足の関節をやさしく動かす(リスフランアプローチ)
・ 反対の手で足の甲を持つ ・ 指の付け根あたりを軽く持つ
・ ゆっくり円を描くように大きく動かす(全指)
⇒ リスフラン関節まわりの動きを引き出すアプローチです
③-2 足の関節をやさしく動かす(リスフランアプローチ)
・ 反対の手で足の甲を持つ
・ もう一方の手で足の裏を持つ
・ 足の甲の手は固定して、捻じるように足の裏を動かす(10〜15回程度)
⇒ リスフラン関節まわりの動きを引き出すアプローチです
④ 足裏刺激
・ 足裏全体を指で軽く押す
・ 特に土踏まず〜指の付け根を意識
・ 気持ちよいと感じる程度の力加減でOK
⇒ アーチ機能のサポートと血行促進への働きかけが期待できます ポイントは、筋肉と関節の両方を意識したアプローチです。
むくみは単なる水分の問題ではなく、「筋肉」「関節」「循環」のバランスに関係していると考えられています。
足部の構造、そしてリスフラン関節の動きを意識することは、むくみケアのアプローチとして注目されています。
日常のちょっとしたセルフケアや、寝たままできる軽い動きでも、体内の流れに変化を感じる方もいらっしゃいます。
できることから、少しずつ取り入れてみてください。
本記事は整体師の立場から、日常的なセルフケアの参考情報としてお伝えしています。
特定の症状の診断・治療を行うものではありません。
むくみが強い・長引く・急に悪化したなどの場合は、必ず医療機関にご相談ください。
参考文献
1. 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ「むくみ」(厚生労働省研究班監修)
2. 健康長寿ネット「浮腫(むくみ)」(公益財団法人 長寿科学振興財団)
この記事を書いた人
■中尾 実 (整体師歴21年)
2004年3月株式会社ファクトリージャパングループに中途入社。
カラダファクトリーで整体師、店長、エリア営業部長などを経て技術研修部部長となる。2018年より、人材支援本部副本部長。2024年1月教育部本部長。
自身も施術家として現場に立ちながら、一貫してファクトリージャパン施術家の育成を担当。
施術ランクは最高位「マスター」をもち教育者も育成している。2025年1月、IHTA(一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会)事務局長着任(現任)。
整体・ヨガ・ベビーマッサージ関連の資格を取得
「IHTA国際ホリスティックセラピー協会」