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僻地医療⑤ 離島へき地で得られる健康で幸せな暮らし方

離島へき地で暮らす事は不便さと豊かさの両方を兼ね備えていると思います。

また、その不便さが新たな視点や幸せな暮らし方、生き方などを考えるきっかけにもなります。離島へき地で暮らす方々が健康な暮らしを考える中で、人生の締めくくりを意識した健康管理についても述べています。

離島へき地で得られる健康で幸せな暮らし方

離島へき地で暮らす事は不便さと豊かさの両方を兼ね備えていると思います。

また、その不便さが新たな視点や幸せな暮らし方、生き方などを考えるきっかけにもなります。離島へき地で暮らす方々が健康な暮らしを考える中で、人生の締めくくりを意識した健康管理についても述べています。

この記事の目次

はじめに

あるクリニックのホームページで、患者さんの通院理由の多くが「薬が無くなったから」ということについて、そのクリニックの医師が以下のコメントをしています。

「通院は薬の受け取りだけでなく、医師の診察、病状経過の評価、必要なアドバイスを受け、薬を飲むことだけに囚われず健康管理へ意識を向ける事が大切である。」

日本の患者1人あたりの年間受診回数は平均12.9回で世界1位です。

これは患者の自己負担が他国より軽く、誰でも医療が受けやすいことが理由です。

一方で医師の数は日本の人口1000人当たり2.3人で、先進国12か国のうち最下位だそうです。

日本は医療の整備に力を入れていますが、それに見合った医師の数が不足しており患者の医療への満足度は低いという結果もあります。

特に離島へき地では医師数が全体的に不足しており、医療サービスの提供に困難な部分もあります。

これから患者に求められることは、医療だけに健康を任せるのではなく自ら健康意識を高め、セルフケアの充実を図り、生活の満足度を高める必要性があると考えます。

離島へき地で得られる健康で幸せな暮らし方

セルフケアについて

セルフケアとは

医師や専門家に依存せず、自分自身の健康に責任を持ち自分の身体を労わりケアすることです。

セルフケアの目的

・自分の健康や幸せを維持向上すること
・心の健康を保つこと
・健康管理スキルが向上できること
・自己理解を深めること

セルフケアの方法

一般的にセルフケアに必要なものは健康的な食事、適切な睡眠、適度な運動、ストレス管理、良好な人間関係、心の健康などがあります。

離島へき地で行うセルフケアはどのような方法が可能なのでしょうか。

健康的な食事

交通の制約で加工品の入手は遅れることもありますが、自給自足を行うことが出来ます。

野菜やハーブ、魚釣りや狩獣をなどで食材を手に入れ加工し、保存食を作ることが可能です。

自然との繋がり

自然との触れ合いは心の健康に役立ちます。
ハイキング、マリンスポーツ、屋外でヨガなど心身ともにリラックス出来ます。

ストレス管理にも有効です。

コミュニティを広げる

多くの方と交流を深め認知していただく事で自分自身の存在価値が生まれます。
様々な役割を持つことで自分自身の可能性も広がります。

その他にもインターネットの普及によりオンラインで講師の指導の下、運動をする事も可能となり、セルフケアに関する様々なサポートを受けることが出来るようになりました。

離島へき地で得られる健康で幸せな暮らし方

自己理解とセルフケア

セルフケアの方法は沢山ありますが、自分の心と身体と向き合い自分を理解する事も大切なセルフケアのひとつだと考えます。
セルフケアの継続をする中で70代、80代と加齢と共に体調の維持が難しくなってくる時期が訪れるかもしれません。
そういう時期が訪れたら、その原因を病気と捉えるのか、加齢による衰えなのかを自分自身で理解する事が大切です。

もし、加齢による自然な衰えである場合、医療サービスを過剰に受けることは慎重に判断するべきでしょう。
なぜなら、自然に衰える身体に延命処置に必要な医療機器が取り付けられ、多くの薬剤を使用する可能性があるからです。

一方で病気である場合は適切な医療サービスを受けるように環境を整える必要があります。

セルフケアは若い時期から高齢になるまで意識的に行うことが大切です。
それは自分の健康状態を把握し、治療や療養場所の選択を自分で決定する力を身に付けることが出来るからです。

このように、セルフケアは自分の人生をより良い方向に導くために必要です。

離島へき地で得られる健康で幸せな暮らし方

夕張市の医療体制の変化がもたらした影響

離島へき地で得られる健康で幸せな暮らし方

財政破綻した夕張市

北海道の夕張市が財政破綻し病院が無くなったことで、市民がかえって健康になったというお話をご存じでしょうか。
夕張市では171床あった病床が2006年の財政破綻後19床に大幅に減り、総合病院は無くなり市にはいくつかの診療所が残るのみになったそうです。
その頃、夕張市の高齢化率は約45%で医療を必要とする人が多かった為、適切な医療を受けることが出来なくなり健康への影響が大きくなると予想されました。

しかし、実際はまったく逆の結果を得られたとされています。

健康意識の変化

医療サービスを縮小せざるを得なくなった夕張市民はどのように意識が変化したのでしょうか。

医療サービスを制限され病院へのアクセスが困難になったことで、住民が自分達に必要な健康を得るために自ら積極的に行動しました。

病院へ行って診断されることも出来なくなった為、健康問題に関する意識が高まり自己管理や予防策を再認識する事が出来ました。

それには地域住民の協力体制の強化は大きく影響しています。
日々の話題が健康への取り組みなどに変わっていき、意識がさらに高まっていきました。
夕張市民の健康への意識の変化をお伝えしましたが、健康とはどういう状態を指すのか改めて確認したいと思います。

健康に生きるとは

健康の定義

世界保健機構(WHO)は「健康とは身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病のない状態や病弱でないことではない」と提言しています。
「病気ではないことが、健康だということではない」ということです。

また「社会的に完全に良好な状態」とは社会的なつながりを大切にして、満たされている状態であることを意味します。

終末期医療の充実

夕張市はその当時、高齢化率は断トツで一位でした。
その方達の健康はどのように守られたのでしょうか。

①在宅医療が増えた。
②入院ではなく自宅療養を希望する人が増えた。
③終末医療は病院から自宅や特別養護老人ホームなどに移行した。

人の命は有限であり、最期の時をどのように過ごすか考えることはとても大切なことです。
医療崩壊した事で高齢者の死亡率が増えたのではないか、市民の健康は守られたのかという懸念事項があったそうですが、死亡率は病院閉鎖前後でほとんど変わらなかったそうです。

命の期限を受け入れる

在宅医療の充実によって変わった事の一つは死因でした。
老衰による死亡率が増加したとされています。
老衰とは自然な身体の衰えであり年齢と共に生じる変化です。
自然な死の過程とされています。

在宅医療を受けながら、最期まで家族をはじめ親戚や近所の方との関係性を維持し、自分らしい健康な生活を続けることは大半の方が願っているのではないでしょうか。

健康の定義にもあるように「社会的に完全に良好な状態」とは、自分自身が築いてきた人間関係でもあります。
大切な人達のそばに居る事が幸せならば、健康を意識し生活する事を自ら考え、セルフケアを実践することが出来ます。
関係性が満たされていれば、必要以上に医療を求めることはせず、命の期限を受け入れる事も可能ではないかと思います。

まとめ

はじめにでお伝えした通り医療体制の充実を進められてきましたが、それに見合った医師数が不足しており、患者の医療満足度は低いという結果があります。

今回ご紹介した夕張市のように、医療サービスが縮小されたことで住民一人一人の健康意識は高まり、健康な心と身体作りや、自分自身の健康な人生を築いていくことに変化していきました。

医療の満足度が低かったのですが、それに応えて住人が自分の健康を守ろうとした結果だとも考えられます。

自分の住む場所や出会う人々は人生に大きな影響を与えますが、それ以上に自分でどんな人生を送るかを決めておくことはとても大切です。
その決意が日々の生活や意識に影響を与え、自分の健康や人生の豊かさに繋がっていきます。
最終的には一番大切にしている事を守りながら人生を締めくくる事になるのではないかと思います。

離島へき地は設備がない不便などマイナス要素を連想してしまいがちですが、その中で自ら人生を創り、守っていこうという豊かな発想に変えることで、充実した人生を過ごすことに繋がります。


この記事を書いた人

看護師:郷堀有里夏

郷堀有里夏

<プロフィール>

看護師経験30年。急性期病棟やICUを10年経験した後、施設看護や訪問看護、ケアマネジャーとして多くの介護を必要とする方々やそのご家族と関わる。

県外で勤務していた頃、母親が介護状態となり地元へ帰省する。

仕事と介護と自分の人生に悩んでいた頃、認知科学を学ぶ。

学びを通してわだかまりのあった親子間や家族間の葛藤を解消し、介護中に修復する事が出来た。そして、母親を施設から引き取り家族と共に在宅看取りを行うことが出来た。

自身の経験を通して、「健やかに自分らしく生きること」や「安心して介護や看取りが行える環境づくり」が重要だと感じ、心の介護専門家として講座やお話会を通じ情報を提供している。

<経歴、職歴>

(一社)日本ナースオーブ所属 Wellnessナース

看護師経験30年(訪問看護管理者、施設看護、介護支援専門員、救急センター、ICU)

保険外自費サポート ひかりハートケア登録ナース

<講座>

親にイライラしない介護コミュニケーション/ウェルネス講座

<その他の活動>

心から看る介護と認知症のお話会

後悔しない親の介護 / ブログ

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著者の Facebook
https://www.facebook.com/yurina.gohori/

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