肌の色は青や白といったように様々な色で表現することができます。できることなら、いくつになっても若々しく健康的な肌色を保てるのが理想的ですね。
特にくすんだ色や暗い色は、やつれた印象を与えて年齢より老けて見えます。
そこで今回は『老け顔』という印象を与えないために、顔色を良くする美容ケアを3つご紹介したいと思います。
この記事の目次
1.顔色が悪くなる原因
顔色が悪いと、透明感がない、老けているという印象を受けますが、その原因として肌のくすみがあります。
なぜ肌がくすむのでしょうか。
その一つが加齢にともなう肌のくすみです。
①加齢による肌のくすみについて
年齢を重ねると皮脂量が減少するため、肌は乾燥しやすくなります。
特に更年期は、皮膚の真皮にある細胞(線維芽細胞)を活性するエストロゲンが減少します。
エストロゲンの分泌が減少すると、コラーゲンやヒアルロン酸を作り出すことできにくくなるために、水分が不足します。その結果、肌のきめが乱れて影ができやすくなります。
また、新陳代謝の低下により古い角質層が排出されないため表面が硬くなり、くすみやすくなります。
特に更年期はエストロゲンの分泌低下のほか、家庭環境、社会的立場の変化によってストレスを感じやすい時期です。うまくストレスを発散できないと、心と体のバランスが乱れてトラブルに発展しやすくなります。
そして、もう一つの原因にストレスがあります。
②ストレスによる肌のくすみ
人はストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れます。リラックス効果のある副交感神経よりも緊張を感じる交感神経が優位になるため、血管が収縮し、血流が滞っていきます。
その結果、冷えが肌のターンオーバーを乱して、くすみや乾燥したごわつきのある肌の原因になってしまいます。
ストレスが蓄積すると、感情の不安定さから寝不足や食欲不振を伴いやすく、暗い顔色で覇気がない、活気がない状態だと思われてしまいます。
肌は排泄器官といわれるように、内臓の状態が表面に現れたものです。
慢性的な疲労や睡眠不足、冷え症、ストレスによる暴飲暴食は、翌日に顔全体がむくみ、毛穴が詰って吹き出物ができて、乾燥や血色不良をまねき、肌の色がくすんで見えてしまいます。
このような状態は、生活習慣を見直すことで改善する場合がありますが、肌のくすみはその色によって原因が違います。それぞれ顔色別に見ていきましょう。
3.くすみが肌色を悪く見せる!肌色別に見た原因
①グレー色の顔色
グレー色の肌はターンオーバーが乱れて古い角質層が厚くなることで生じます。乾燥してゴワゴワしている肌色で『グレーくすみ』といわれています。
特に冬場は、自覚症状がなくても肌が乾燥している場合があります。このような方は保湿剤で乾燥を防ぐ必要があります。
②黄色味を帯びている顔色
黄色くくすんだ肌は、肌の内側でたんぱく質が糖と結びついた糖化と、酸化した脂が結びついたカルボニル化により起こります。年齢とともにたんぱく質を分解する力が低下するため、黄色くくすんだように見えます。
③茶色っぽい顔色
肌が茶色くくすんでいる場合は、過度な刺激や紫外線によるダメージが原因です。
通常、メラニン色素は、古い角質とともに肌の表面から排出されます。
しかし、紫外線によるメラニン色素が増加し、ターンオーバーが乱れてしまうとメラニン色素が肌に残り、くすみになります。
また、紫外線はくすみだけではなくシミの原因にもなります。
このような顔色の悩みを解決するために美容ケアとして①紫外線に対するケア②血行促進のマッサージ③必要な栄養素を摂る、この3つをお伝えします。
3.顔色を良くする美容ケア3つ
①紫外線に対するケア
紫外線は肌を茶色くするメラニン生成の原因となります。家の中にいる時でもガラス越しに紫外線を浴びている場合もあるので対策が必要です。
⑴日焼け止めを塗る
- 日焼け止めを塗る前に必ず保湿をすることを忘れないようにしましょう。肌が乾燥していると、皮脂の分泌によって日焼け止めが崩れやすくなります。
- お肌を整えた後、日焼け止めを使用する際には適量を手のひらに摂り、中指を使って両頬、額、鼻、あごに置き、丁寧に馴染ませます。
- 紫外線の効果は15分~30分かかります。より効果を発揮するために外出30分前に塗るようにし、途中でこまめに塗り直すようにしましょう。
日焼け止めの種類は様々ですが、買い物や日常生活においてはSPF30以上、PA+++と表示しているもので十分です。
- 帰宅後はなるべく早めに洗顔すると、肌の負担を軽減できます。日焼けによるダメージを防ぐために、美白成分が入っているスキンケア商品を使用すると紫外線によるメラニン生成を抑制し、くすみを軽減する効果が期待できます。
⑵日傘やUVカット商品を使用する
肌の状態によって日焼け止めが使用できない方などは日傘や帽子を使用すると良いでしょう。紫外線は目からも吸収されるのでサングラスを活用すると良いですね。
現在は完全遮光の商品も販売されていますので日焼け止めが苦手な方は、このような商品で対策をしましょう。
②血流促進のマッサージ
血行不良で角質が厚くなった肌は、せっかく高い化粧水や美容液を使っても十分に浸透することができません。
血行不良を解消するためにはリンパの流れを促進するマッサージが有効です。簡単で毎日できますので試してみてください。
⑴乳液やオイルをたっぷりと肌に馴染ませます。
⑵あごの先から耳に向かってらせんを描きながら指をすべらせるようにマッサージしていきます。
⑶中指の腹で目頭から目尻までやさしく弧を描くようにスライドさせます。最後にこめかみを軽くキュッと押します。マッサージは呼吸を意識しながら2~3セット行いましょう。
③必要な栄養素を摂る
肌に良いとされる栄養素として真っ先にビタミンCが思い浮かびますね。ビタミンCはメラニンの生成を抑え、酸化を抑える働きがあります。
その他、ビタミンB1、B6が入った食物は肌のターンオーバーを促進し、くすみを予防してくれます。イラストにくすみ予防に効果的な栄養素を記載したので参考にしてください。
せっかく肌に良い栄養素を摂っても消化吸収されなければ意味がありません。
食べる時にはよく噛むことを意識しましょう。
噛むことで唾液の分泌が促進され、栄養素が消化吸収され代謝を促進します。
また、噛むことによって顔の表面温度が上昇し、血行が良くなるのでくすみや目の下のクマを解消してくれます。
4.まとめ
私たちは生物である以上、加齢による変化は避けることができません。しかし、適切な生活習慣や日頃のスキンケアなど、効果的なケアを行うことで内面的な健康も見た目も大きく変わると思います。
今回お伝えした3つの美容ケアは簡単にできる方法です。
出来るところから始めていき、毎日の習慣にすることで効果を感じられると思います。
この記事を書いた人
福井三賀子
<プロフィール>
小児内科、外科、整形外科の外来と病棟勤務で看護の基本を学ぶ。
同病院の夜間救急ではアルコール中毒、火傷、外傷性ショックや吐血、脳疾患など多くの救急医療を経験。
結婚後は介護保険サービス事業所で勤務しながらケアマネジャーの資格を取得。6年間在宅支援をするなかで、利用者の緊急事態に家族の立ち場で関わる。
在宅支援をしている時に、介護者である娘や妻の介護によるストレスが社会的な問題に発展していることに気づき、心の仕組みついて学びを深めると同時に更年期の女性について探求を始める。
現在は施設看護師として入居者の健康維持に努めながら50代女性対象の執筆活動やお話会、講座を開講している。
<経歴>
看護師経験20年。
外来、病棟(小児・内科・外科・整形・救急外来)
介護保険(デイサービス・訪問入浴・訪問看護・老人保健施設・特別養護老人ホーム)
介護支援専門員6年
<資格>
看護師/NLPマスタープロテクショナー/プロコミニュケーター
<活動>
講座「更年期は黄金期」
ブログ「幸せな更年期への道のり」
メルマガ「50代女性が自律するためのブログ」
スタンドFMラジオ「幸せな更年期への道のり」
動画配信YouTube「看護師mikakoの更年期チャンネル」